若手社員ほど「飲みニケーション」を望んでいる?

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若手社員ほど「飲みニケーション」を望んでいる?
2019年4月に「働き方改革関連法」が施行され、「時間外労働の上限規制」、「年次有給休暇の時季指定」、「同一労働・同一賃金」などの改革が進む中、実際の職場環境はどのように変化しているのでしょうか。
また、社員のプライベートな時間の増加に伴い、社員同士のコミュニケーションや飲み会の場の変化も気になるところだと思います。
 今回はビジネスパーソンの世代間コミュニケーションギャップにつき、バカルディ ジャパン株式会社が実施した調査結果をお届けします。

働き方改革が進んでいると感じている人は3割弱

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 関連法案の成立から1年が経過する「働き方改革」の進捗について、20代~50代の社会人に項目別にその実感を聞いてみました。「進んでいる」の回答が最も多かったのは「年次有給休暇の時季指定」で31.8%、次に「時間外労働の上限規制」で26.6%、2020年4月から順次施行となる「同一労働・同一賃金」については13.3%に留まり、いずれも「どちらとも言えない」と「進んでいない」の合計が過半数となっています。
 この結果からもわかるように、やはりまだ改革の進捗は限定的なようです。

コミュニケーションの必要性

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 働き方改革が進んで行く中、社員同士のコミュニケーションについては、どのように考えられているのでしょうか。はじめに「社内のコミュニケーション不足は業務に支障をきたすと思うかどうか」を聞いてみたところ、全体の72.2%が「そう思う」と回答しました。
そんなコミュニケーションを阻害する要因について聞いてみたところ、最も多かった回答は「社内の風潮・風土・文化(42.9%)」、以下「価値観の違い・多様化(32.6%)」、「コミュニケーションスキルの低下(24.4%)」、「ジェネレーションギャップ(20.2%)」、「仕事終わりに会食や飲みに行く機会の減少(15.4%)」と続きました。

「飲みニケーション」アクティブなのは、20代!

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 社内のコミュニケーションを円滑にするための定番イベントとも言える「飲みニケーション」ですが、働き方改革により、社員一人一人のプライベートな時間が増えて行く中、「飲みニケーション」の価値はどの様に捉えられているのでしょうか。
 はじめに「飲みニケーション」は、社内の円滑なコミュニケーションに役立つと思うかどうかを聞いてみたところ、全体で「そう思う」の回答が45.9%となり、「どちらとも言えない(34.8%)」、「そう思わない(19.3%)」を大きく上回りました。
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 この結果を裏付けるかのように、会社の上司、同僚、部下それぞれと飲みに行く回数についても、「対上司」「対同僚」「対部下」すべての項目で20代が最も多く、また年代が高くなるに連れて減少する結果となりました。「会社内でのコミュニケーション円滑度」と同様に、上司・部下との飲みニケーション機会が少ない状況も確認されました。

世代間で開くコミュニケーションギャップ

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 会社の上司、同僚、部下と飲みに行くメリット・デメリットについて、項目ごとに5段階評価で聞き、上位5項目を集計したところ以下のような結果となりました。飲みに行くメリットについては、上司、同僚、部下すべてに共通して「距離が近くなる/仲良くなれる」が最多で、同僚が最も高い結果となりました。
 一方で、デメリットについては、上司、同僚、部下共通で、「飲みの時間が長い・明日への影響」が上位に入る中、部下の人は「飲みながら説教される」が最も高く、同僚間では「同僚の悪口を聞かされる」、上司の人は「金銭的な負担(“自分が多めにだすか奢り”が基本)」が、それぞれ高い指数となりました。

お酒がもたらすイノベーション

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 「お酒を飲みながら仕事の発想やアイディアを考えることは良いと思いますか。」という質問に対して、「思う」と回答した割合は54.7%に。20代~40代では20代の男性を除き50%を越えているため、幅広い層に支持されていることが伺えます。(図12)また、具体的な経験としては「売り場の展開の仕方や適切な人員配置」や「報告書の内容が煮詰まった際、酒を入れて気分転換をすることによってアイディアが浮かび書き上げることができた」などの職種に限らない意見が上がりました。

まとめ

「働き方改革関連法」の順次施工から早3か月が経とうとしていますが、大企業を中心に残業時間の減少や、年次有給休暇の取得など、少しずつ変化が見られています。今回の調査では、職場の環境や働き方がますます多様化して行く中で、社員同士のコミュニケーションの重要性、飲みニケーションのメリット・デメリット、求められている飲みニケーションのあり方や、社内バーなど、コミュニケーションを支える環境への期待についても確認することができました。

これからさらに変化していく人々の働き方に合わせて、皆が働きやすい・コミュニケーションが取りやすい環境を作っていけると良いですね。
【調査概要】
調査内容:飲み会に関する調査
調査主体:バカルディ ジャパン株式会社
調査方法:インターネット調査
調査対象:20代就職活動中の学生、20代〜50代の社会人(会社員・正社員、会社役員、経営者)
サンプル:1,000ss
調査期間:2019年5月24日〜5月26日