すれ違う新卒社員と管理職:秘訣は“マイクロフィードバックコミュニケーション”

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すれ違う新卒社員と管理職:秘訣は“マイクロフィードバックコミュニケーション”
管理職と新卒一年目社員の間には、ジェネレーションギャップや働き方をはじめ多少の価値観の違いは生じると思います。しかし今回の調査では、それぞれの「成長を感じる場面」で大きなズレがあることが浮き彫りとなりました。株式会社ラーニングエージェンシー(東京都千代田区、代表取締役社長 眞﨑大輔)は、管理職と2018年度入社の新卒社員の計2,050名を対象に、管理職には「新卒社員の育成」、新卒社員には「自身の仕事に対する意識」についてアンケートをしました。

「褒められたとき=成長を感じる」は共通してるが…

管理職に対して、新卒社員がどんな場面で成長を感じていると思うか聞いたところ、1位が「褒められたとき」(42.0%)、2位が「責任がある仕事を任されたとき」(40.3%)となりました。
Q,(管理職に対して)新卒一年目社員はどんなときに自分の成長を感じていると思いますか?(複数回答)
 (1689)

一方で、新卒社員本人にどんなときに自分の成長を感じているか質問したところ、1位が「褒められたとき」(30.3%)で、2位が「教えてもらったことが実践できたとき」(24.2%)という結果になり、管理職と新卒社員の間に認識のズレがあることがわかりました。
Q,(新卒一年目社員に対して)どんなときに自分の成長を感じていますか?(複数回答)
 (1692)

期待と課題にもズレが生じている!

Q,(管理職に対して)新卒一年目社員にもっと学んでほしいことは何ですか?(複数回答)
 (1695)

管理職に対し、新卒社員に何を学んでほしいか聞いたところ、1位が「業務の優先順位づけ」(58.0%)、続いて2位が「論理的な思考展開」(47.3%)という結果になりました。
Q,(新卒一年目社員に対して)実際に働いてみて、どんなことにつまずきを感じますか?(複数回答)
 (1698)

しかし、新卒社員自身が課題だと感じているのは、1位が「口頭による正確な情報伝達」(47.6%)、2位が「業務の処理スピード」(44.4%)となり、ここでも管理職と新卒社員の間に認識のズレがあることが明かになりました。

日々の業務の中で行う適切なフィードバックが重要!?

Q,新卒一年目社員の育成を行う中で、どんな場面で最も苦労していますか?(単一回答)
 (1702)

ここまで、管理職は「仕事を任せたとき」に新卒社員が成長を感じると考えている一方、新卒社員が実際に成長を感じるのは「教えてもらった業務を実践できたとき」であるという両者間のすれ違いを確認するとともに、課題感のズレや新卒社員の育成に対する管理職の悩みをご紹介しました。

まとめ

他にも、「成長実感」は仕事に対するモチベーションにつながることがわかり、そのため管理職には、仕事を任せるだけでなく、「業務を進める中で以前と比べてどのように変わったか(成長したか)をこまめに伝える」、すなわち“マイクロフィードバック”を実施して新入社員の成長を促すことが求められるのではないでしょうか。
 また、フィードバックを行う際に、強化・改善してほしいスキルを適切に伝えることで課題感のズレも解消できます。まとまった時間を取ることが難しい管理職にとって、業務指導時のマイクロフィードバックこそが高い効果を生む育成法といえそうです。
【調査概要】
調査内容:新卒1年目社員の育成に関する調査
調査主体:株式会社ラーニングエージェンシー
調査方法:インターネット調査
調査対象:管理職と2018年度入社の新卒社員
サンプル:2050ss
調査期間:2018年10月~2019年3月