就寝時の正しいエアコンの使い方とは?熱中症と睡眠の関係

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就寝時の正しいエアコンの使い方とは?熱中症と睡眠の関係
今年も猛暑が本格化し、熱中症の危険性が高まってきています。

気象庁の発表によると
10月でも夏日があるくらい今年の残暑は厳しいようで、
まだまだ熱中症に注意する必要がありそうです。

そんな熱中症ですが、実は「睡眠不足」がリスクとして
深くかかわっているのです。

一体どのような睡眠が熱中症を引き起こすのか、
今回は、日本気象協会と日本睡眠科学研究所の研究発表をもとにした
MYLOHASの記事を紹介していきます。

睡眠効率の低下が熱中症を招く?

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今回、日本気象協会と日本睡眠科学研究所が
共同調査を実施したのは睡眠と熱中症の関係性について。

熱中症で救急搬送される人の数に影響を与えうる要素として
日中の暑さ指数(WBGT)、前夜の夜間平均気温のほかに、
前夜の睡眠の状況が関係しうることが判明しました。

熱中症を引き起こしうる睡眠状態とは、
「中途覚醒時間が長く、睡眠効率が低い」もの

睡眠効率とは、就床時間に対する睡眠時間の割合を意味します。
つまり、ベッドに入っている時間は長いのに
寝苦しくて何度も目が覚めてしまい
ぐっすり眠れなかった、というような睡眠だと
熱中症のリスクが高まることがわかったのです。

冷房を使いたがらない日本人

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「“暑さ”は世代を問わず、顕著に睡眠を妨げる」。

そう警告するのは、睡眠によい室内の温熱環境を追求している
水野一枝さん(東北福祉大学 感性福祉研究所)。
日本人は冷暖房を積極的に使わない傾向があるため
睡眠時には温度変化の影響を強く受けることになるといいます。
「意外にも寝つきまでの時間は、暑いときも寒いときもそれほど差はありません。しかし室温が高いままの場合、深い眠りに入りにくく、何度も目が覚めてしまい、寝苦しさを感じてしまいます」(水野さん)
人は睡眠時に、体の深い部分の温度(深部体温)を下げないと
深い眠りに入ることができません。
深部体温を下げるためには熱を逃がす必要がありますが
まわりの気温や湿度が高いと熱を逃しにくく
深部体温が下がらないため、睡眠の質が低下してしまうのです。

エアコンは「一晩中」が快眠の基本

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水野先生によると、夏の寝苦しさを解消するためには
睡眠時のエアコンの使用がもっとも効果的だそう。
「室温が29℃を超えると寝苦しくなりますので、エアコンを使用して快適な温度に調整しましょう。エアコンは、できればひと晩中使用して欲しいと思っています。

どうしても抵抗のある方は、まず深部体温を下げる必要があるため、睡眠時間の前半4時間程度は使用するようにしてみてください。また、小さなお子さんや高齢者の方も、エアコンの効いた部屋で快適に寝ていただくのがよいと思います」(水野さん)

まとめ

熱中症を予防するためにも、夜間のエアコンは「つけっぱなし」が基本といえそう。
無理に我慢をして熱中症になってしまっては元も子もないので
しっかりと文明の利器を活用して、快適な睡眠をとるようにしましょう。

特に高齢者の方は、我慢してしまう方が多いので
家族がしっかりと促してあげることが大切ですね。