高年齢の妊娠・出産はどこまで可能なのか。リミットってあるの?

FAMILY
高年齢の妊娠・出産はどこまで可能なのか。リミットってあるの?
先日、フリーアナウンサーの滝川クリステルさんと政治家の小泉進次郎さんの結婚が発表されましたね。世は祝福ムードです。そして、驚くことに滝川クリステルさんは40代での初産!
無事に産まれることをお祈りしています…!

このような話題があると
「40代でも妊娠、出産できるんだ。私だって、まだまだ大丈夫かも。」
なんて、少し安心していませんか?
でも、高齢出産は本当に誰にでも可能なんでしょうか。そもそも、女性はいったい何歳まで産めるのでしょうか。
今回は、妊活・出産のタイムリミットを考えてみたいと思います。

1980年代は、30歳以上が「高齢出産」とされていた

日本人の晩婚化、晩産化が進んでいるといわれても、それが当たり前になっているミレニアル世代にはピンとこないかもしれません。まずは、こんなデータから。
 (3757)

1980年当時、女性の平均初婚年齢は25.2歳、第1子出生時の母親の平均年齢は26.4歳でした。80年代といえば、ミレニアル世代のママ世代が結婚・出産した時期です。現在の日本産婦人科学会の定義では高齢出産(高年初産)は35歳以上ですが、当時は30歳以上が高齢出産とされていました。20代半ばで結婚・出産して、そのあとに1〜2人子どもを産んで30歳前後、という人が多かったのでしょう。
それから35年後の2015年、女性の平均初婚年齢は29.4歳、第1子出生時の母親の平均年齢は30.7歳。それぞれ約4歳上昇しました。かつてなら高齢出産と言われた年齢で、1人目を産んでいるわけです。

女性は生まれた時点で卵子の数は決まっている

年齢が高くなると妊娠しにくくなることを、多くの女性はなんとなくわかっていることでしょうが、実際、妊娠はいつまで可能なのでしょうか。閉経直前まで妊娠・出産できるかといえば、そういうわけではありません。日本人の平均閉経年齢は約50歳。その数年前には、妊娠できる能力は衰えているといいます。
 (3763)

女性は生まれた時点で卵巣にある卵子の数が決まっていて、それが時間とともにどんどん減って、やがて閉経を迎えます。では、卵子がなくならなければ妊娠できるのか、というとそうではなく、卵子も加齢によって質が衰えるので、妊娠の可能性も下がります。加齢によって卵巣をはじめとする臓器の機能も低下し、子宮内膜症や子宮筋腫などのトラブルの可能性も高くなる。妊娠・出産に不利なことが増えていくのです。
いつまで妊娠できるかは個人差が大きく、自分が何歳まで産めるのかを知る方法は今のところありません。参考になるのが、体外受精や顕微授精などの高度な不妊治療(ART=Assisted Reproductive Technology)による妊娠率です。
 (3767)

35歳、体外受精などで出産できたのは18%

このデータから、妊娠して実際に妊娠できるまでにはいくつもハードルがあることがわかります。卵子と精子が受精できるか、受精した後に子宮内に戻せるか(胚移植/ETできるか)、その後順調に成長し、出産まで至るか……。

ART(体外受精や顕微授精など高度な不妊治療)を受けても、実際に出産までいたる割合は、35歳で18.4%、45歳で0.9%なのです。

いかがでしょうか。意外に低いと感じた人も多いのではないでしょうか。
ただし、これはあくまでARTを受けた人のデータで、自然妊娠や人工授精からの出産数は含まれませんので注意が必要です。

高齢では流産の可能性が高くなる

もうひとつ注目しておきたいのが流産率。35歳では20.1%、40歳では34.6%、45歳では63.2%と、年齢とともに流産率は上がります。年を重ねるほど、妊娠しにくく、流産の可能性が高まります。

40代で自然妊娠する人はたくさんいますから、妊娠・出産を必要以上に不安に思ったり、あきらめることはありません。でも、「40歳になっても不妊治療をすれば産める」というのは、誰にでもあてはまるものではないと考えたほうがよさそう。妊娠の確率だけでなく、人の身体の状態はそれぞれ違うし、妊娠はパートナーも関係することだからです。

まとめ

年齢を重ねるほどやはり妊娠・出産の確率は下がりますが、
「絶対にできない!」というわけではないですし、医療も日々進化しています。

深刻に悩みすぎず、『今』を大切に過ごしてみてください。
目の前にある大切な人やものに感謝する時間も必要かもしれませんね。
【調査概要】
厚生労働省「人口動態統計」
日本産科婦人科学会 ARTデータブック ART妊娠率・生産率・流産率